公益財団法人 日本野鳥の会

ながさき県民の森(長崎県長崎市)

推薦:日本野鳥の会 長崎県支部

ながさき県民の森看板

「ながさき県民の森」は、1968年(昭和43年)に明治100周年を記念して、長崎県によって設置されました。長崎市と西海市にまたがって位置しており、総面積が382haと西日本有数の規模を誇り、長浦岳(561m)を中心とするこの一帯は、西彼杵(にしそのぎ)半島で最も高い山地です。照葉樹を中心にカエデ類などが混じる混合林で、西部には渓流が流れています。

特筆すべきことは、アカハラダカが、長崎県を渡りのルートとして南下していることが明らかになった契機が、この場所ということです。1986年9月にこの県民の森で約5,000羽が観察され、また、同日に諫早(いさはや)の五家原岳(ごかはらだけ)山頂で13,000羽の渡りが観察されたことから、長崎県内での渡りルートが判明しました。

県民の森の主な施設として、「森の交流館」、「森林館」、「木工館」、「天文台」、キャンプ場、展望台、冒険広場(アスレチック)、芝生広場、水車小屋、駐車場、休憩所、野外トイレ、電話、水道施設などが整備されています。また、散策ルートも整備され、車イスコース、高齢コース、一般コース、健脚コースなどさまざまな楽しみ方ができます。

所在地

長崎県長崎市神浦北大中尾町693-2

環境

森林

ベストシーズン

4月、5月、6月、9月、10月

見られる鳥

オオルリ
オオルリ
キビタキ
キビタキ
春・夏

ウグイス、ホオジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、コジュケイ、アオゲラ、コゲラ、オオルリ、キビタキ、クロツグミ、カラアカハラなどが見られます。特にオオルリは岩瀬戸渓谷沿いに多く、県内一の密度ではないかと思われます。また、キビタキは森の茶屋付近で多く見られます。

秋・冬

エゾビタキ、コサメビタキ、センダイムシクイなどが一時的に渡来し、メジロ、ヒヨドリ、アオジ、ミヤマホオジロ、シロハラ、ツグミ、キジバト、タカ類などが観察されます。

近隣情報

琴海赤水公園

赤水公園
赤水公園

「琴海赤水(きんかいあかみず)公園(長崎市琴海戸根原町)」は、「ながさき県民の森」に隣接しており、大村湾を見下ろし、県北の山々、正面に多良山系、南に雲仙岳を見渡す大パノラマが広がる眺望抜群なところです。また、赤水堤周辺は森林と水辺が一体となった公園で、ヤマガラ、シジュウカラ、アオゲラ、カケス、キビタキ、コサメビタキ、キセキレイなどが観察されます。また、秋にはタカ類の渡りも観察されます。駐車場やトイレも整備されています。

琴海中央公園

琴海中央公園
琴海中央公園

「琴海中央公園(長崎市琴海戸根原町)」は大村湾沿いにあり、周囲を海と田畑で囲まれた城跡に造られ、自然林などを残した公園です。国道206号からのアクセスも容易で、駐車場やトイレも整備されています。冬季はアオジ、クロジ、ルリビタキ、エナガ、ミヤマホオジロ、シロハラ、アオバト、ハヤブサ、チョウゲンボウ、マガモ、ホシハジロ、ヒドリガモ、カンムリカイツブリなどが観察されます。

注意事項

県民の森へは、正面ゲート、東ゲート、西ゲート、北ゲートから入場することができますが、野鳥観察が目的の場合は東ゲートか西ゲートから入場するのがよいでしょう。長崎市や佐世保市方面からは、東ゲートが近いでしょう。キャンプ場や「森の交流館」などを利用する場合には、正面ゲートからになります。北ゲートは通常、閉鎖されています。
開園時間は9:00~17:00となっています。

日本野鳥の会 長崎県支部については、以下をご覧ください。

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