甲子高原きびたきの森
「甲子(かし)高原きびたきの森」は、阿武隈(あぶくま)川源流域・日光公立公園の那須甲子エリアに属し、標高約850m(山地帯/冷温帯/落葉広葉樹林)で、天然のブナやウダイカンバ、ミズナラ、カエデなどさまざまな広葉樹に、アカマツやスギなどの針葉樹も混ざる多様性豊かな森の中に、約3kmのウッドチップを敷いた遊歩道が巡ります。
周囲には、牧場や渓流、ダム湖もあり、季節折々の多様な自然とそこに集う野鳥を楽しむことができます。
まだ残雪が日陰に残るゴールデンウィーク前ごろから、雪が降り始める11月までが探鳥シーズンです。(冬季は積雪と寒さのためにおすすめしません。それでも晴れた穏やかな日ならば、非日常を満喫できると思います)。清々しい新芽から新緑の季節、高原の爽やかさと明るく緑濃い季節、一転山々が紅葉に染まる季節と、いろいろな姿を見せてくれます。
この森へは、JR東北新幹線・東北本線「新白河」駅から会津へと抜ける国道289号を車で約30分とアクセスもよく、国道脇でありながらそこは深い森へと続くネイチャーワールド。ウッドチップを敷いた遊歩道には、森林浴をする人たちや緑の中の静かなジョギングを楽しむ人たちなど地元の憩いの場となっています。
このような森を、日本野鳥の会白河支部では季節ごとの定例探鳥会場としており、野鳥とともに多様性あふれる森の豊かさをこれからも多くの人に体験してもらいたいと思います。
福島県西白河郡西郷村大字真船
池、森林、山地
4月、5月、10月、11月
シジュウカラ、ヒヨドリ、コゲラ、ハシブトガラス、アカゲラ、ヒガラ、ヤマガラ、キジバト、エナガ、メジロ、ゴジュウカラ、スズメ
ウグイス、キビタキ、ホオジロ、センダイムシクイ
キジ、コジュケイ、トビ、オオタカ、ノスリ、ツミ、クマタカ、ハイタカ、ハチクマ、アオゲラ、モズ、カケス、ハシボソガラス、コガラ、ムクドリ、カワガラス、トラツグミ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ、イカル、アオジ、キバシリ、ルリビタキ
ホトトギス、ツツドリ、カッコウ、サンショウクイ、ツバメ、イワツバメ、ヤブサメ、コムクドリ、クロツグミ、アカハラ、オオルリ、コルリ、コサメビタキ、ガビチョウ
シロハラ、ツグミ、ジョウビタキ、サンコウチョウ、アトリ、マヒワ
新甲子温泉、甲子温泉、あぶくま温泉など、日帰り温泉も楽しめる温泉郷があります。泉質はアルカリ性単純温泉で、探鳥の後の汗を流すにはもってこいです。腹ごしらえには、地元特産追原蕎麦や全国区の知名度を誇る「白河ラーメン(国道289号はラーメン街道とも呼ばれています。)」は、いかがでしょうか。お隣白河市には石垣が美しい「小峰城」や日本最古の公園と言われる「南湖公園」、奥州三古関のひとつに数えられる白河関など、見どころも満載です。お土産には、顔に松竹梅が描かれている「白河だるま」もおすすめです。甲子トンネルを会津へと抜けて大内宿で日本の古集落を楽しんだり、甲子温泉から甲子山へ登り、那須岳へと縦走にチャレンジしたりすることもできます。
日光国立公園内であり採取禁止です。この地域にはツキノワグマ、ニホンジカ、イノシシ、ニホンザル、ニホンカモシカなど野生動物も生息していますので、一人での探鳥はしない、遊歩道からは外れないなど警戒を怠らないようにしてください。