公益財団法人 日本野鳥の会

野鳥と人とのあつれきの解消

カラス ~都市におけるカラス問題~

近年、都市地域でのカラスによる生活被害(ゴミを散らかす・うるさい・襲われる)が問題になっています。当会では東京周辺の支部と協力して、カラスの生息実態やゴミ散乱など生活被害との関係を調べ、シンポジウムの開催や『自治体担当者のためのカラス対策マニュアル』を策定するなど、人と野鳥の共存を図るためには何が必要なのかを考えながらカラス問題に取り組んでいます。

カワウ ~カワウとの共存をめざして~

魚食性の鳥であるカワウは個体数増加と分布拡大により、内水面漁業や水域生態系への影響が危惧されています。当会では浜離宮庭園の鴨場の修復工事と森林被害をきっかけに、カワウと人とのあつれきの解消に取り組みはじめ、河川や湖沼の内水面漁業との間の問題にも解決の方策を探っています。

海鳥と漁業の問題

海の豊かさを示す海鳥は、現在、急速に数が減っており、約360種のうち約3割の種で絶滅の恐れがあります。減少要因は、繁殖地での捕食者の増加や人の攪乱、海洋汚染、漁業による混獲、餌資源の減少等で、中でも混獲は大きな比重を占めています。近年、延縄(はえなわ)漁では混獲を回避する漁具の開発や漁法の改善がされていますが、刺し網漁ではまだ効果的な回避策はなく、混獲の実態の把握や回避策の検討を行なっています。

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