2020年10月31日(土)に北海道・豊富町で「チュウヒ報告会2020-チュウヒの里サロベツを目指して」を開催しました。
報告会には4名の講師を招き、北海道大学の先崎理之さんからは、北海道・苫小牧市の勇払原野で繁殖するチュウヒの生息環境や人工物の存在が繁殖に与える影響について、エデュエンス・フィールド・プロダクトの米川洋さんからは、チュウヒがオジロワシやアライグマなどに捕食圧を受けている事例について、サロベツ・エコ・ネットワークの長谷部真さんからはサロベツ原野におけるチュウヒの繁殖状況について講演いただき、当会からはチュウヒの国内推定繁殖つがい数や風力発電による影響について講演しました。そして、講演後はチュウヒが繁殖に失敗する原因、農業開発による影響、農業活動が希少鳥類の保全に役立っている事例、地域や産業とチュウヒの共存について議論しました。
豊富町で行なうチュウヒ報告会の参加者は年々増えており、今回は70名の参加者を迎えることができました。特に今回は周辺市町村からの参加者がこれまでになく多く、じょじょにチュウヒがサロベツ原野で多く繁殖できていることの重要性などを地域住民の方たちにも知っていただけるようになったのだと思います。