公益財団法人 日本野鳥の会

JP021 阿寒・屈斜路(あかん・くっしゃろ)

北海道:釧路市、弟子屈町、標茶町、中標津町、清里町、小清水町、白糠町、足寄町、陸別町、鶴居村、大空町、美幌町、津別町

北海道:釧路市、弟子屈町、標茶町、中標津町、清里町、小清水町、白糠町、足寄町、陸別町、鶴居村、大空町、美幌町、津別町

位置 N 43°28′ E 144°10′
面積 142,000ha

環境構成【開放水面/湿地帯/樹林/河川】

馬越尚夫
写真:馬越尚夫

阿寒湖及びその周辺の森林地域は、火山活動で形成された阿寒カルデラ(長径24km、短径13km)が基盤になっている。 阿寒湖の面積は、約13.0k㎡。阿寒地域に点在するカルデラ起因の湖のひとつ。湖岸には、雄阿寒岳の噴出物が直接流入している東側以外は、ヨシが生育している。湖底の一角には、世界的に珍しい球状マリモの群落もある。10数本の河川が流入し、年間通して安定した量の水が湖に流れ込んでいる。例年、正月前後に湖は全面結氷する。
湖の周囲は、亜寒帯性の針葉樹エゾマツ・トドマツと落葉広葉樹のカツラ・シナノキなどが混生する針広混交林の豊かな森に覆われている。この森は、一部原生林だが、その多くが、復元された二次林で構成されている。開放水面:カルデラ湖沼群(阿寒湖、ペンケトー、パンケトー、太郎湖、次郎湖、ヒョウタン沼、オンネトーなど、合計約16.44 k㎡)
屈斜路湖、摩周湖およびその周辺森林地域は、屈斜路カルデラ(長径26km、短径3km)が基盤となっている。屈斜路湖の面積は79.3k㎡、平均水深は28.4mで流入河川が数本あり流出河川は釧路川である。湖畔は主に砂地であり、周囲にわずかな淡水湿地はあるものの、大面積の湿地は存在しない。摩周湖は9.2k㎡、平均水深は137.5mで最水深は211.4m、流入河川および流出河川はなく、水は地下水となりカルデラ周囲地域の湧き水になっていると考えられている。屈斜路湖は厳冬期遅くに凍結するが、砂湯、和琴等地熱の高い場所は一部凍結を免れる。摩周湖は凍結しにくく、年によっては凍結しないこともある。
カルデラ内の陸地は一部農耕地となっているが、大半はミズナラ、ハルニレ、イタヤカエデ、シラカンバ等からなる落葉広葉樹の自然林および二次林となっている。またトドマツ、カツラ、イタヤカエデ等からなる針広混交林もあり、トドマツやカラマツの人工林もある。標高の高い場所はダケカンバ-クマイザサ群落である。火山性の特徴的な植生として、火山性土壌の強い場所ではアカエゾマツの純林やハイマツ-イソツツジの群落となっているほか、カルデラ中央の硫黄山では植生を欠く岩礫地もある。

選定理由

A1 オオワシ
A3 シマフクロウ・タンチョウ

保護指定

サイトの全域(90%以上)に法的な担保がある
<保護指定の内容>
都道府県指定鳥獣保護区(雌阿寒、屈斜路、屈斜路湖)、国立公園(阿寒摩周)、自然環境保全地域、保護林、
<その他>
ラムサール条約登録湿地

保全への脅威

保全活動

※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 777KB)

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