JP024 石狩川流域湖沼群(いしかりがわりゅういきこしょうぐん)
北海道:砂川市、新十津川町、浦臼町、奈井江町、美唄町、月形町、岩見沢市、新篠津村、江別市
位置 |
N 43°24′ E 141°50′ |
面積 |
19,000ha |
環境構成【湖沼】
写真:牛山克巳
宮島沼、手形沼(美唄市)、三角沼(岩見沢市)、浦臼沼、新沼(浦臼町)、茶志内沼(奈井江町)、袋地沼(砂川市・新十津川町)など、主に石狩川中流域に位置する河跡湖や旧川。周辺は稲作を主とする農耕地で、湖沼を囲むようにハンノキ、ヤナギ、ヨシなど低層湿原植生も見られる。大沼と小沼を含む月ヶ湖湿原では、一部に高層湿原植生も残されている。かつて石狩川流域には日本最大の湿原であった石狩泥炭地が広がっており、石狩川流域湖沼群はその貴重な生き残りと言える。
選定理由
保護指定
法的な担保がない、もしくはわずか(10パーセント未満)である
<保護指定の内容>
国指定鳥獣保護区(宮島沼)
<その他>
ラムサール条約登録湿地、東アジア・オーストラリア地域フライウェイパートナーシップ参加地
*石狩川流域湖沼群は「日本の重要湿地」であり、月ヶ湖は北海道学術自然保護地区に、袋地沼は鉛弾使用規制地域に指定されている
保全への脅威
- 土砂の流入・堆積に伴う浅底化、水面縮小
- 数多くの外来種が定着
- 農業排水の影響、農地開発、治水・利水等に伴う環境改変
- 狩猟に伴う鉛汚染(袋地沼、宮島沼、鏡沼以外では狩猟が行われている)
- 釣り人による外来魚類導入の可能性
- 農薬や除草剤の影響
- 富栄養化
- 堤防の拡幅と一部コンクリート護岸化(浦臼沼)
- 大型水鳥による特に小麦への食害
- 農業政策や農法の変化に伴う水田や落ち籾の減少
- マガン、オオハクチョウ、コハクチョウの高圧線への衝突
- 市民による娯楽的な給餌
- 雪捨て場としての利用や追い払いなど人為的攪乱
保全活動
- 環境管理活動:
環境整備、ふゆみずたんぼ(宮島沼水鳥・湿地センター、宮島沼の会)
石狩川水系石狩川(下流)整備計画(国土交通省)
- 環境教育活動:
普及啓発活動(宮島沼水鳥・湿地センターなど)
探鳥会(北海道野鳥愛護会、日本野鳥の会 札幌支部、日本野鳥の会 小樽支部)
- 保全のための人材育成活動:実施者(宮島沼水鳥・湿地センターなど)
- モニタリング調査:実施者(宮島沼水鳥・湿地センターなど)
- 経済活動を通じた保全(エコツーリズム等):実施者(宮島沼水鳥・湿地センターなど)
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 764KB)
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