JP074 東京湾奥部(とうきょうわんおくぶ)
千葉県:市川市、船橋市、習志野市、千葉市、市原市
東京都:大田区、江戸川区
神奈川県:川崎市
位置 |
N 35°36′ E 139°53′ |
面積 |
16,000ha |
環境構成【干潟/浅海域】
写真:瀬古智貫
元々遠浅の砂地の海であったため埋め立てが進められてきた。東京国際空港も東京ディズニーランドも東京湾の埋立地である。埋立地は工場にもなってきたが、バブル経済崩壊後、再開発が進められるようになりオフィスビルや高層住宅、そしてショッピングセンターなどに建て替えられている。
干潟に海水の浄化作用があることがわかってきて東京湾に残された数少ない天然の干潟である三番瀬などの保護運動が起きている。
現在東京湾奥部では、三番瀬、谷津干潟、東京湾奥部の河口、江戸川放水路、江戸川下流域、葛西海浜公園および周辺海域、東京港野鳥公園、大井ふ頭中央海浜公園、森ケ崎、多摩川河口が重要湿地とされている。
選定理由
A4i |
カワウ・スズガモ・ダイゼン・キョウジョシギ・ハマシギ・ミユビシギ・キアシシギ・チュウシャクシギ |
A4iii |
スズガモ |
保護指定
法的な担保がない、もしくはわずか(10パーセント未満)である
<保護指定の内容>
国指定鳥獣保護区(谷津干潟、葛西沖三枚洲)
<その他>
ラムサール条約登録湿地(谷津干潟、葛西海浜公園)、東アジア・オーストラリア地域フライウェイパートナーシップ参加地(谷津干潟、東京港野鳥公園)
保全への脅威
■三番瀬
- 2011の震災によって地盤沈下。(干出域の減少)
- ヒトの圧力 モーターパラグライダー、スズキ釣り、貝とり、写真家など
■葛西
- 2020年東京オリンピック、パラリンピック開催、取り組みで臨海公園の外(下水道局の地)に変更になったが、すぐ隣で大量の淡水が使われること、併行して海水浴場が作られようとしている。(都議会で知事公言)
■多摩川河口
■谷津干潟
保全活動
■三番瀬、谷津干潟
- 環境管理:
実施者(千葉の干潟を守る会、日本野鳥の会東京、千葉県野鳥の会他)
- 環境教育活動:実施者(行徳野鳥観察舎友の会、谷津干潟観察センター)
普及活動
- 保全のための人材育成活動:実施者(NPO行徳自然ほごくらぶ、谷津干潟観察センター)
- 法律制定、政策、規制:実施者(三番瀬を守る署名ネットワーク)
内容:三番瀬をラムサール条約登録湿地にする
- モニタリング調査:実施者(バードリサーチ)
内容:シギ・チドリ
- その他
傷病鳥の収容、回復訓練(NPO行徳自然ほごくらぶ)
<保護活動の経緯>
- 2001年9月に埋立計画が撤廃される
- 2002年1月~2004年1月 「三番瀬円卓会議」
「三番瀬再生計画案」を作成(2004年1月)
- 2004年12月~「三番瀬再生会議」
「三番瀬再生基本計画素案」を発表(2005年4月)
~猫実川河口の貴重な浅瀬を石積み傾斜護岸等にする内容
■葛西
- 外来種のコントロール:実施者(NPO法人 生態教育センター、協力:葛西東渚・鳥類園友の会)
- 環境教育活動:
内容:全流域でゴミ拾い100箇所、1万人が参加(年間)(NPO法人荒川クリーンエイドフォーラム)、荒川と中川の間の土手で子供中心に実施(中土手の会)、月例探鳥会(日本野鳥の会東京)、保護区の自然観察会を年二回(日本野鳥の会東京、鳥類園友の会、内湾漁協)、西なぎさゴミ拾いと観察会(5~11月、月1回)、東なぎさ大クリーン作戦(西なぎさ発東京里海エイド)
■東京港野鳥公園
- 環境教育活動:実施者(東京港野鳥公園)
普及教育活動(イベント、観察会、団体対応ほか)
- モニタリング調査:実施者(東京港野鳥公園)
- 環境管理:実施者(東京港野鳥公園)
■多摩川河口(日本野鳥の会神奈川支部)
- 2006年「神奈川口構想」に際し多摩川河口干潟の環境保全を求める要望書、
多摩川河口干潟の保全に関する要望書~「神奈川口構想」の具体化に関して~、
神奈川口構想の連絡道路に関して計画的アセスメント協議会設置について
- 2007年京浜臨海部の自然再生計画について多摩川河口の自然を考えるシンポジウム
- 多摩川河口ウェットランド構想発表
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 759KB)
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