位置 | N 24°20′ E 123°50′ |
面積 | 58,345ha |
写真:佐野清貴
八重山群島は南西諸島の最南端に位置し、石垣島、西表島、黒島、竹富島、小浜島、新城島、鳩間島、波照間島、与那国島などの有人の島及び、20近くの無人の島から構成されている。島は主に石垣島や西表島などの起伏のある山地と河川を有する島と、黒島や竹富島などの琉球石灰岩からなる低平な島に分けることができる。山地は主にスダジイ(沖縄の亜種イタジイ)、オキナワウラジロガシなどの常緑広葉樹林だが、つる性植物や着生植物が多く、谷間にはフカノキ、ヒカゲヘゴなどが見られ熱帯的な要素が強い。琉球石灰岩の低地には、ガジュマル、クワノハエノキ、リュウキュウガキなど多様な植物が見られる。また河口付近の湿地には、ヤエヤマヒルギ、オヒルギなどのマングローブ林が広がり、海岸は島を取り巻くようにサンゴ礁が発達している。
■西表島
西表島は島の殆どが新生代第4期の比較的新しい地質の砂岩や泥岩などで構成されているが、海岸付近には隆起珊瑚礁も見られ、僅かに古生層(緑色片麻岩)が見られる台地状の島で山の南斜面などの乾燥した斜面にはスダジイ(亜種イタジイ)を中心とした、林が見られる。一方川沿いの湿った谷には、高木や着生植物つる植物など多様な植物が複層林を形成し、イリオモテヤマネコに代表される固有の動物が生息し、生態系の豊かな亜熱帯林が形成されている。また、湿度が高いため、着生植物や、樹上で発芽し根で巻き付き絞め殺してしまうガジュマルやオオバアコウも見られる。代表的な高木はオキナワウラジロガシ、アカギ、ギランイヌビワが挙げられるが、台風の影響で、傾いたり歪んだりしていて、高さも30m程に制約されている。また、河川の汽水域にはオヒルギやヤエヤマヒルギなどのマングローブ林が形成され、島の南部を実質的な北限とするマヤプシキ(はまざくろ)も見られる。
農耕地は主に、北部ではパイン南部ではサトウキビが耕作され、若干の水田と、近年、肉用牛(子牛生産)飼育により、牧野開発が拡大している。
A2 | カラスバト・ズアカアオバト |
A4i | キアシシギ・キョウジョシギ・ベニアジサシ・エリグロアジサシ |
サイトの全域(90%以上)に法的な担保がある
<保護指定の内容>
国指定鳥獣保護区(西表島、与那国、名蔵アンパル、仲の神島)、国立公園(西表石垣)、都道府県立自然公園、自然環境保全地域、保護林
<その他>
ラムサール条約登録湿地、国指定天然記念物仲の神島海鳥繁殖地
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※八重山群島の周辺海域は、マリーンIBA(Marine Important Bird and Biodiversity Areas:海鳥の重要生息地)に選定されている。 詳しくはこちら