JP032 弁天島(べんてんじま)
青森県:大間町
位置 |
N 41°33′ E 140°55′ |
面積 |
9ha |
環境構成【島嶼/草地】
本州最北端大間崎の北方800mに位置し、周囲2.7km、東西径約400m、南北径約450m、面積約9ha、最高標高11mの岩石海岸性の無人島である。島の中央部は直径10~12mの小平坦面で、その周囲に標高5~6mの平坦面が広がり、ヨモギやハマニンニクの草本群落となっている。そして、3~4mの小崖を経て磯浜となっている。
選定理由
保護指定
サイトの全域(90%以上)に法的な担保がある
<保護指定の内容>
国定公園(下北半島国定公園)、自然環境保全地域
保全への脅威
- ドブネズミによるウミネコ・オオセグロカモメの卵や雛の捕食。
(繁殖個体群全体に占める被害の割合は10%未満であると推定される)
- 釣り人によるゴミ廃棄(釣り針、テグスによる鳥類への傷害を含む)
保全活動
- 環境管理:実施者(大間町)
内容:神事の際などに草刈りを実施(かつては非繁殖期に野焼きを行っていたが、最近数年は行われていない)
- 環境教育活動:実施者(下北ジオパーク構想推進協議会・大間海鳥研究室)
内容:島に上陸しての環境教育活動は行われていないが、島の成り立ちや生態系に関する普及教育活動(対岸の大間崎からの観察・室内での講演会など)が実施されている
- 保全のための人材育成活動:実施者(下北ジオパーク構想推進協議会)
内容:地元住民の中からジオガイドを養成すべく普及教育活動を実施している
- 法律制定、政策、規制:実施者(下北ジオパーク構想推進協議会)
内容:下北管内5市町村で連携してジオパーク構想を推進している中、芦崎は主要なジオサイトの一つに位置づけられている
- モニタリング調査:実施者(下北野鳥の会・大間海鳥研究室)
内容:下北野鳥の会のメンバーが20年以上にわたり巣立ち雛に対する標識調査を現在も継続しているほか、大間海鳥研究室が繁殖成績のモニタリングを行っていた(2012-2014年度・現在は休止中)。
調査活動(下北野鳥の会・日本野鳥の会青森県支部)、ウミネコ、オオセグロカモメ標識調査(環境省委託調査員)、弁天島の生物多様性調査と伝統的持続可能な自然管理システムの復元保存事業(1996.北通の生物多様性を守る会、公益信託タカラ・ハーモニストファンド平成8年活動研究報告)(北通の生物多様性を守る会)
- 経済活動を通じた保全(エコツーリズム等):実施者(下北ジオパーク構想推進協議会)
内容:前述のジオガイド育成の先に保全の意識啓発を含むツーリズムの確立を目指している
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 434KB)
※弁天島の周辺海域は、マリーンIBA(Marine Important Bird and Biodiversity Areas:海鳥の重要生息地)に選定されている。 詳しくはこちら
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