JP035 仏沼・小川原湖湖沼群(ほとけぬま・おがわらここしょうぐん)
青森県:三沢市、六ヶ所村・東北町・六戸町
位置 |
N 40°49′ E 141°20′ |
面積 |
10,000ha |
環境構成【開放水面/湿生草原/樹林/ 農耕地】
写真:宮彰男
仏沼は海岸近くに形成された潟湖であり、干拓によって現在の形になった。砂地の上に浅く土砂が堆積した湿原に山背(ヤマセ)と呼ばれる冷たい風と霧が吹きつけ特有の環境を作り上げている。低層・中層ヨシ群落にスゲ類やヒライなどの下草が繁茂する場所にオオセッカ、コジュリンが繁殖する。太平洋と小川原湖にはさまれ、マガンやヒシクイなど渡り鳥にとって重要な中継地となっている。
(小川原湖6,320ha、内沼 85ha、姉沼153ha)
選定理由
A1 |
オオセッカ・シマクイナ |
A3 |
オオセッカ・コジュリン |
保護指定
法的な担保がない、もしくはわずか(10パーセント未満)である
<保護指定の内容>
国指定鳥獣保護区(仏沼)
<その他>
ラムサール条約登録湿地
保全への脅威
- 仏沼周辺の水田利用の変化による仏沼内の水位低下と湿原の乾燥化・仏沼周辺の休耕地の一部が急激に再開発され、オオセッカなどの生息地が激減した
- 仏沼の排水機能の低下による沼沢化と植生変化
- 仏沼内部にウシガエルとオオハンゴンソウが侵入し繁殖している
- 小川原湖の水質が悪化し、漁獲が減少している
- 小川原湖での有害鳥(カワウ・スズガモ)駆除と河畔林の伐採
- 小川原湖湖沼群や洋上に大規模な風力発電計画が複数ある
保全活動
- 環境管理:実施者(三沢市、東北町、六ケ所村、国土交通省、環境省、青森県)
内容:仏沼は排水と野焼き、草刈り管理。環境省が国指定鳥獣保護区の管理業務として、案内板や駐車場の設置を行う。小川原湖は国土交通省、青森県、東北町、三沢市、六ケ所村が水質管理を行う。
- 外来種のコントロール:実施者(三沢市、NPO法人おおせっからんど)
内容:仏沼内部でのウシガエルとオオハンゴンソウの駆除
- 環境教育活動:実施者(三沢市、日本野鳥の会青森県支部、NPO法人おおせっからんど、環境省)
内容:バードウォッチング・水棲生物観察会・ゴミ拾い・利用者への普及事業
- モニタリング調査:実施者( NPO法人おおせっからんど、日本野鳥の会青森県支部、環境省)
内容:仏沼繁殖期調査はNPO法人おおせっからんど。ガンカモ調査、カワウ個体
数調査は日本野鳥の会青森県支部。
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 791KB)
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