JP109 矢作川河口(やはぎがわかこう)
愛知県:西尾市、碧南市、一色町、吉良町
位置 |
N 34°50′ E136°59′ |
面積 |
1,400ha |
環境構成【河川/干潟/干拓地/埋立地/水路等】
写真:大畑孝二
矢作川河口の範囲は、矢作川河口周辺から吉良町までの沿岸部にある干潟、海岸、干拓地と海上に作られた埋立地の全てを含む。
矢作川の河口部分と矢作古川の河口沖には干潟が拡がり、沿岸部の干拓地には水田や養魚池跡・除塩水路などの湿地や乾燥した畑などが存在し、海上には埋立地が存在する。干潟の面積に変化は無いが、水田は隔年の転作により乾燥し、養魚場跡は近年ソーラーパネルの設置等で消滅。埋立地は乾燥化が進み湿地やヨシ原の環境が激減している。
選定理由
保護指定
法的な担保がない、もしくはわずか(10パーセント未満)である
保全への脅威
- 沿岸部での太陽光発電の設置
- 埋め立てによるスズガモの生息域の消失
- 碧南市の南端沖にある人工島の一部が当地区における最大のシギ・チドリ飛来地となっているものの、埋め立てや乾燥化が進み今後も生息可能な環境が残るかどうか不明である。
- 産業廃棄物処理施設の建設計画(矢作川河口の範囲では一色町の竹生新田が国内でもセイタカシギの生息・繁殖地として重要な場所であり、2017年9月10日には73羽の生息が確認されている。繁殖数も国内最多で2017年6月16日には55羽の孵化が確認されており、この数は2017年に国内で確認された孵化数の60%にあたる。しかしこの竹生新田には産業廃棄物処理施設建設の計画があり、この計画が実施されれば国内最大であるセイタカシギの繁殖地が消滅するだけでなく、矢作川河口に飛来するシギ・チドリ類の主要な生息地が消失することになる。)
保全活動
- 環境教育活動:実施者(西三河野鳥の会)
内容:探鳥会
- モニタリング調査:実施者(西三河野鳥の会)
内容:シギ・チドリ、ガン・カモ調査
環境省モニタリング1000シギ・チドリ調査
ケリ、スズガモの一部については愛知県の定点調査とガン・カモ調査がある
- その他
県内全域の自然環境保全について、具体的で現実的な保全対策を国土交通省や愛知県などの行政機関や民間企業に提言。(愛知県野鳥連絡協議会)
※サイト情報の詳細版はこちら(PDF 646KB)
リンク