3月に入り、発生件数がやや減少しているものの、引き続きH5N8亜型の高病原性鳥インフルエンザの発生が確認されています。3月18日現在、養鶏場では18県で合計52例、野鳥では18道県で合計58例が確認されています。
農研機構及び環境省の発表※によると、現在のところ今季は国内で、昨シーズンにヨーロッパで流⾏した系統と今シーズンにロシアやヨーロッパで確認されている系統の2系統合計5種類の遺伝子型のウイルスが存在していることが分かっています。
過去には4月に鳥インフルエンザの発生が確認されたことがありますので、引き続き対策をお願いします。
バードウォッチングでの注意点や野鳥の死体を発見した場合等については、こちらをご覧ください。
※農研機構HP プレスリリース (研究成果)今季国内の高病原性鳥インフルエンザウイルスの遺伝的多様性
環境省HP 報道発表 今季(2020年10月~2021年2月)における国内の野鳥サーベイランスにおける高病原性鳥インフルエンザウイルスの遺伝的多様性について
1.野鳥での確認状況
No. | 種 | 回収された日 | 回収場所 | |
1 | オシドリ | 2020/12/3 | 和歌山県 | 和歌山市 |
2 | 2020/12/22 | 鹿児島県 | 出水市 | 3 | オナガガモ | 2021/1/6 | 宮崎県 | 延岡市 | 4 | マガモ | 2021/1/16 | 鹿児島県 | 薩摩川市内 |
5 | 2021/1/24 | 宮崎県 | 西諸県郡高原町 | 6 | 2021/1/24 | 宮崎県 | 西諸県郡高原町(上記と同一地点) | 7 | 2021/1/29 | 徳島県 | 美馬郡つるぎ町 | 8 | 2021/2/8 | 新潟県 | 新潟市 | 9 | オオハクチョウ | 2021/1/30 | 福島県 | 郡山市 | 10 | 2021/2/5 | 宮城県 | 仙台市 | 11 | 2021/2/13 | 新潟県 | 阿賀野市 | 12 | 2021/2/14 | 栃木県 | 那須塩原市 | 13 | コブハクチョウ | 2021/2/1 | 茨城県 | 潮来市 | 14 | ナベヅル | 2020/12/18 | 鹿児島県 | 出水市 |
15 | 2021/1/19 | 鹿児島県 | 出水市 | |
16 | 2021/2/3 | 鹿児島県 | 出水市 | |
17 | 2021/2/5 | 鹿児島県 | 出水市 | |
18 | 2021/2/5 | 鹿児島県 | 出水市(上記と同一地点) | |
19 | マナヅル | 2021/2/5 | 鹿児島県 | 出水市 |
20 | ノスリ | 2020/12/8 | 香川県 | 三豊市 |
21 | 2021/2/1 | 鹿児島県 | 薩摩郡さつま町 | |
22 | 2021/2/10 | 富山県 | 小矢部市 | |
23 | 2021/2/24 | 富山県 | 南砺市 | |
24 | 2021/3/3 | 栃木県 | 栃木市 | |
25 | オオタカ | 2020/12/20 | 奈良県 | 吉野郡大淀町 | 26 | オジロワシ | 2021/1/27 | 北海道 | 旭川市 |
27 | フクロウ | 2020/12/23 | 埼玉県 | 比企郡ときがわ町 |
28 | 2021/2/16 | 栃木県 | 那須塩原市 | |
29 | ハヤブサ | 2020/12/4 | 岡山県 | 小田郡矢掛町 |
30 | 2021/1/18 | 北海道 | 帯広市 | |
31 | 2021/2/15 | 栃木県 | 栃木市 | |
合計 12種31例 |
今季は、猛禽類やカモ類、ハクチョウ類、ツル類で確認されています。この他、糞便や環境水からもH5N8亜型ウイルスが合計26例確認されており、今季は国内に存在するウイルス量が多いと考えられます。
詳細については、環境省HPをご覧ください。
2.家きんでの発生状況
農水省HPをご覧ください。
3.国内の野鳥サーベイランスの対応レベル
環境省では、国内複数地域での確認があったことから野鳥サーベイランスの対応レベルを「レベル3」に引き上げています。
各レベルでの死体等の検査基準については「野鳥における高病原性鳥インフルエンザに係る対応技術マニュアル簡易版」をご覧ください。