ツバメの集団ねぐらとは、ツバメが夜に集まって眠る場所のことです。集団ねぐらの規模は、場所や時期、天候などの条件によって変わります。数百羽程度の小さなねぐらもあれば、5万羽、10万羽にもなる大きなねぐらをつくることもあります。
集団ねぐらをつくる場所は、主に大きな川の河川敷や、遊水地などの湿地にあるヨシ原です。ヨシとは、湿地で育つ植物のひとつ。成長すると草丈は3メートルほどにもなります。 ツバメは、ヨシの茎の先端や葉に器用にとまって夜を過ごします。
ツバメが集団ねぐらをつくる理由は、よくわかっていません。ツバメを狙うヘビやタカ、カラスなどから身を守るためという説や、エサがたくさんとれる場所の情報交換をするためという説があります。 集団ねぐらをつくる鳥は、ツバメのほかにもハクセキレイやムクドリなどがいます。
ツバメのねぐら入り「流れ」 (撮影:佐藤信敏)
ツバメのねぐら入り「木の葉落とし」 (撮影:佐藤信敏)
ねぐら入り観察の見どころは、なんといっても壮大な迫力にあります。集団ねぐらの上空では、日没直前の30分くらいの間に、数千、数万羽ものツバメが舞い、集団ねぐらへといっせいに降りてゆきます。そして完全に日が暮れると、それまでの賑やかさがピタリとおさまり、ツバメたちは眠りにつきます。ねぐら入りを観察することで、子育てをしているときとは違う、ツバメの新しい一面に気づくことができます。日本野鳥の会では、7月~9月の期間に、全国各地でツバメのねぐら入り観察会を開催しています。実際にツバメがねぐら入りするようすを体感してみませんか?
また当会では、全国30か所のツバメのねぐらの場所や見どころなどを紹介した
「ツバメのねぐらマップ」を配布しています。
ご希望の方は以下よりお申込みください。