
2010.02.10
財団法人日本野鳥の会(本部:東京、会長:柳生博 会員4万2千人)、日本野鳥の会根室支部、ニムオロ自然研究会の3団体はクリーンエナジーファクトリー株式会社に対し、2010年2月8日付で、昆布盛ウィンドファームおよび浜中風力発電所におけるバードストライク事故の再発防止対策に関する要望書を提出しました。
北海道内では2004年以降、計16羽のオジロワシが風力発電用風車へのバードストライク事故で死亡しており、そのうち昆布盛ウィンドファーム(2004年12月10日、2007年4月28日)と浜中風力発電所(2008年10月19日)で、今までに3羽のオジロワシが死亡している。これらの地域は、オジロワシの営巣地が多いだけでなく越冬地としても重要な地域であり、このままバードストライク事故が多発すれば、種の存続にも大きな影響を及ぼしかねない。よって、この2か所の風力発電施設を運営、管理するクリーンエナジーファクトリー株式会社に対し事故の再発防止対策に関する要望書を提出した。
クリーンエナジーファクトリー株式会社
全長69~92cm、北海道東部・北部で繁殖、北海道と本州北部で越冬。種の保存法に基づく国内希少野生動植物種。絶滅危惧ⅠB類。国内推定個体数(繁殖期=約60つがい、越冬期=550~850羽)。脅威=森林伐採や開発行為による餌資源の減少・カメラマン・鉛中毒等
北海道クリーンエナジーファクトリー株式会社
代表取締役社長 鎌田 宏之 様
財団法人日本野鳥の会
会 長 柳生 博
日本野鳥の会 根室支部
支部長 細川 憲了
ニムオロ自然研究会
会 長 佐々木 弘往
拝啓
時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。平素は本会の活動にご理解をいただき、厚く御礼申し上げます。
さて、地球温暖化が深刻さを増す中、二酸化炭素を排出しない自然エネルギーへの利用転換の促進は、各国において重要な課題となっております。その中でも風力発電や太陽光発電は現在、技術の確立や利用効率のよさなどから最も注目を浴び、需要が増加している発電方法であると言えます。
風力発電は、自然界に無限に存在する風をエネルギー源として利用する点ではとてもクリーンな発電方法と言えますが、一方で、風力発電用風車の巨大なブレードに鳥類が衝突するバードストライクの発生など、生態系への影響が問題となっています。特に、希少な種が多い大型猛禽類の衝突死は、その種の存続をも左右するほど重大なものです。
北海道内ではこれまでに、オジロワシやオオワシ、トビ、カモメ類など、様々な鳥類のバードストライクが確認されています。中でも、国の天然記念物にも指定されているオジロワシのバードストライクは年々増加しているにもかかわらず、効果的な対策が実行されていないことは、大変深刻な問題だと危惧しております。貴社が運営する風力発電施設においても、オジロワシのバードストライク事故が複数回発生しております(昆布盛ウィンドファームにて2例、浜中風力発電所にて1例)。そして残念ながら、その後において貴社がバードストライクの再発防止策を講じているというお話は、未だに聞いておりません。
私共は、風力発電が環境だけでなく生態系のすべてに優しい、真にクリーンなエネルギーとなることを願っております。そこで、バードストライクの再発を防止するための対策等について、下記のとおり要望いたします。
敬具
以上
印刷される方はこちらをご利用ください
[PDF] 昆布盛ウィンドファームおよび浜中風力発電所におけるオジロワシのバードストライク事故防止対策に関する要望書に関するプレスリリース