公益財団法人 日本野鳥の会

三宅島における当会の活動が令和6年度 日本サンゴ礁学会 保全・教育普及奨励賞を受賞!

2024年12月19日

三宅島における当会の海の調査活動および環境教育活動等の取り組みが、令和6年度 日本サンゴ礁学会 保全・教育普及奨励賞を受賞しました。

三宅島の村営施設「三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館」では1993年の開館以来、当会レンジャーが常駐し、鳥類だけでなく、海水魚やサンゴの調査、観察会など海の活動も行っています。今回、その活動が高く評価され、「日本サンゴ礁学会 第27回大会」において保全・教育普及奨励賞を受賞し、内藤明紀チーフレンジャーが表彰式に出席してきました。

当会は三宅島において、サンゴの調査(リーフチェック)や潮だまりでの海水魚調査を継続して実施しており、そこで蓄積した情報はアカコッコ館主催の観察会や地域の小学校の総合学習等で活用し、潮だまりの生きものの魅力を多くの人々に伝えています。また、危険な生きものについて注意喚起やサンゴに関する普及活動も実施し、海の自然の魅力や大切さを伝えています。

総評

日本サンゴ礁学会

本受賞活動の実施団体である三宅村/公益財団法人日本野鳥の会では、三宅島において1998年より計20回(2024年9月選考時点)にわたって継続的なリーフチェックを実施しております。また、陸域から海域までを網羅して三宅島の特色ある自然の理解と保護に貢献しつつ、多くの人々に島の自然の魅力を伝える発信を行ってきております。これらの実績が、特に活動の継続性という点で非常に高く評価され、受賞に値する活動であると判断されました。

リーフチェックの結果からは、三宅島のサンゴ群集が健全であることが伺われましたが、将来の気候変動に対し、三宅島のサンゴ礁生態系や陸域の生態系がどのように変化していくのか、引き続き継続的なモニタリングが望まれます。選考委員からは、サンゴ被度のモニタリングデータに加えて、水温などの環境データも同時に取得するとさらに貴重なデータになりうるという期待の声も聞かれました。今回の受賞を機に、日本サンゴ礁学会との連携をより一層深めることで、モニタリングデータの充実や、サンゴや海洋生物に関する情報発信などにさらに力を入れ、伊豆諸島の島嶼海洋生態系の調査・保全活動の拠点としてこれからも機能し続けて頂けることを強く期待いたします。

※当会は2008年からリーフチェックを実施。

日本サンゴ礁学会会長 中野義勝会長(右)から表彰を受ける内藤明紀チーフレンジャー(左)
日本サンゴ礁学会会長 中野義勝会長(右)から表彰を受ける内藤明紀チーフレンジャー(左)

日本サンゴ礁学会会長 中野義勝会長(右)から表彰を受ける内藤明紀チーフレンジャー(左)

参考:日本サンゴ礁学会

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