サンクチュアリは、そのエリアだけでなく地域の自然保護活動も行っています。地域の方からの自然環境や野生生物についての問い合わせや相談に応じています。
特に当会の直営サンクチュアリの場合は、サンクチュアリを中心とした地域全体の活動を行っています。ウトナイ湖サンクチュアリでは、集水域の自然を守るための「千歳川放水路計画反対運動」や「勇払原野保全プロジェクト」。鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリでは「タンチョウ保護事業」などがあげられます。
○絶滅危惧種の保護活動
サンクチュアリは、保護区や自然公園などの指定を受けたり、土地の所有者との協定を結んだりすることにより、そのエリアは開発などから守られています。
しかし、自然環境は年月とともに変化して行きます。
サンクチュアリが野生鳥獣の生息地として適切な状態にあるかモニタリングするための調査を行っています。
特定の種にとってそのサンクチュアリが重要な場合には、その種の生態調査も実施しております。鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリで行っているタンチョウの調査はこの例に該当します。
また、利用の増進を図るためニーズの把握やネイチャーセンターの利用状況の調査などの社会科学的な調査も随時実施しています。
モニタリング調査の結果、野鳥の生息環境が悪化したことが判明した場合、環境管理を実施します。
環境管理には、「管理作業」と管理の効果を調べる「効果測定調査」が含まれます。
また、サンクチュアリによっては新たな生息地を創り出す活動を行なっている場所もあります。