公益財団法人 日本野鳥の会

Toriino(トリーノ)2007年の発行号

第5号 2007年12月発行号

トリーノ表紙
表紙:脇田 和「芽生え」
油彩、キャンバス 1998年

「彩の章」 写真:前田真三
いつになく冷え込んだ朝。日の光を受けて、今まさに、閉じ込められた生が息づこうとしていた。(誌面より)
「憶の章」 写真:濱谷 浩
酷寒の日本海。この小さな漁村にも、生を引き受けて生きる人の姿があった。(誌面より)
「流の章」 写真・文:藤原新也
人の生は花。人の死もまた花。(誌面より)
「響の章」 写真:岩合光昭
容赦なく吹き続けたブリザード。はたとやんだ時、雪の中から次々とアデリーペンギンが現れた。(誌面より)

第4号 2007年9月発行号

トリーノ表紙
表紙:脇田 和
「銀鳩と女 
Silver pigeons and woman」

「彩の章」 写真:前田真三
燃える紅葉、金色に輝くススキ、青い杉林。すべてを鏡のように映した静かな小川の流れは、緩やかな秋の時間を刻んでいた。(誌面より)
「憶の章」 写真:黒川翠山
土を踏む音、川のせせらぎ、規則的に軋む櫂の音。霧が晴れ、雲が切れ始めた時、この美しい世界は生起した。(誌面より)
「流の章」 写真・文:藤原新也
名もない花、墓地に生の賑わいを見る。古より変わらぬ姿がそこにある。(誌面より)
「響の章」 写真:岩合光昭
サバンナの地平線に夕陽が沈む時、どこからともなくホオジロカンムリヅルは現れた。茜色に染まる大空を我がものに、王族たちは優雅に舞い降りた。(誌面より)

第3号 2007年6月発行号

トリーノ表紙
表紙:脇田 和
「室内の鳥 Bird in a room」

「彩の章」 写真:前田真三
川のせせらぎに、蝉の声が旋律をそえる。何気ない風景は、その時々に表情を変え語りかけてくる。(誌面より)
「憶の章」 写真:千葉禎介
強烈な光と影は空と大地を照らし、生命を吹き込んだ。雪国の夏。(誌面より)
「流の章」 写真・文:藤原新也
海人の島。そこに流れる命。(誌面より)
「響の章」 写真:岩合光昭
燦燦と降りそそぐ白い陽光。アカオネッタイチョウの雌が陽を浴びたとき、雄の求愛の飛翔が始まった。(誌面より)

第2号 2007年3月発行号

トリーノ表紙
表紙:脇田 和「鶇 Thrush」

「彩の章」 写真:前田真三
静かに寄せる波の音。白い花びらに鳥影がよぎる刹那、黄色の香りがたち上った。(誌面より)
「憶の章」 写真:塩谷定好
過ぎ去りしと来たれりとの潮目。人は自らを委ね受け、投ずるところに今を創造する。(誌面より)
「流の章」 写真・文:藤原新也
野生の生き物は、語らずとも人の世を見ているのかも知れない。(誌面より)
「響の章」 写真:岩合光昭
牛が鋤を引き田起こしを始めたとき、あたかも法則のように鴇色の花が咲いた。(誌面より)
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