公益財団法人 日本野鳥の会

(仮称)石垣リゾート&コミュニティ計画に関して、沖縄県および石垣市に要請書を提出

石垣島において株式会社ユニマットプレシャスがすすめる「(仮称)石垣リゾート&コミュニティ計画」では、ゴルフコースを含むリゾート施設の計画が行われています。

同計画地は亜熱帯性の貴重な自然景観である前勢岳やバンナ岳に隣接し、国の特別天然記念物で種の保存法により国内希少野生動植物種に指定されているカンムリワシをはじめとする希少な野生生物の生息地になっています。またラムサール条約湿地である名蔵アンパル周辺地域にも隣接しています。特に名蔵アンパル周辺は、環境省の特定植物群落に選定された名蔵川河口域マングローブ林が広がり、名蔵湾および名蔵川集水域を含む生物多様性を保全する上で極めて重要な湿地が存在します。したがって生物多様性への配慮が強く求められる事業です。

現在、同事業は県条例に基づく環境影響評価手続きが終了し、沖縄県によって「地域未来投資促進法」の事業支援適用のため「地域経済牽引事業計画」の審査が行われています。この計画が承認されれば、農地転用許可などの特例措置も受けることができます。

当会をはじめとする8団体は連名で、審査を行う沖縄県および基本計画を策定した石垣市に対し、事業計画承認に関して以下の3点の要請を行いました。

  1. 地域未来投資促進法に基づき、石垣市が作成した「土地利用調整計画」および事業者が作成した「地域経済牽引事業計画」の開示。
  2. カンムリワシ等の生息地および名蔵アンパルに対して、重大な影響が無いよう、適切な環境保全が担保されるように審査を行うこと。
  3. 環境影響評価手続きの中で、評価書に対する知事意見への適切な対応がとられるようにすること。
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