日本野鳥の会は、2024年3月11日に創立90周年を迎えました。当会の活動を知っていただくために、創立からこれまでの歴史を振り返る動画などのコンテンツや、周年記念の事業などをご紹介します。
今でこそ「野鳥」といえば飼い鳥ではなく、野に棲む鳥のこととだれでも知っていますが、日本野鳥の会が中西悟堂によって創立されるまで、日本語には野鳥という言葉はまだなかったのです。
それから90年。「野鳥」という言葉はだれでも知っている日本語として定着しています。言葉が概念として定着することによって、人は野に棲む鳥たちのことを頭に思い浮かべることができるのです。その意味で中西悟堂による日本野鳥の会の設立は、日本の社会と文化そして自然保護にとって画期的なできごとだったのです。
現在、日本野鳥の会は国内最大級の自然保護団体として、名実ともに日本の社会に大きな影響力を及ぼしています。子や孫たちが見る未来の日本を、今よりもっと自然豊かな国にするために、日本野鳥の会は皆さまと力を合わせて活動してまいります。
今年、日本野鳥の会は設立90周年を迎えました。
野鳥研究家で文学者、そして僧侶(天台宗権僧正)であった初代会長・中西悟堂が、「野の鳥は野に」を旗印に、「鳥の科学と芸術の融合」をめざして会を設立したのが1934年。それから90年、当会は全国に広がる支部や会員、支援者に支えられ、また、他の団体、企業、行政と力をあわせて、「野鳥も人も地球のなかま」を合言葉に、人と自然が共存する未来をめざして活動してまいりました。ご支援、ご協力いただいたたくさんの皆さまに心よりお礼を申し上げます。
野鳥は生態系の中で高次消費者の性格を持ち、多くの野鳥が生息することは、そこに豊かな自然が存在することを意味しています。したがって、野鳥を保護することは、生物多様性豊かな自然を保護することにつながります。さらに、自然界の一員でもある人間の健全な暮らしを守ることにもなります。
当会は、これからも野鳥を中心とした生物多様性保全を進め、持続可能な社会づくりに貢献してまいります。引き続き、ご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。
日本野鳥の会の活動を、短いスライド動画にまとめました。90年という長い時間の中で、日本最古にして、最大の環境保護団体としての足跡をダイジェストでご覧ください。
90年間の歴史を大きく4つの章に分けて紹介しています。多くの協力者とともに、野鳥保護の歴史を刻んできた当会の取り組みを、写真とともに紹介します。
創立90周年記念として、全国に85ある各連携団体・支部から「生物多様性の観点、野鳥保護の観点から推薦する探鳥地」を1か所推薦してもらいました。これらの探鳥地は、地域の生物多様性保全上重要な場所であるだけでなく、バードウォッチングも楽しめる場所です。みなさん、ぜひお出かけください。
246名309点にのぼる一般公募デザイン案の中から、最優秀賞の1点をオリジナルTシャツとして商品化し、2024年4月より直営店「バードショップ」のほか、バードショップオンライン「Wild Bird」で販売します。
90周年を記念したオリジナルマグネットを発売します。マグネットは全15種類で、当会が保護活動に取り組んでいる「シマフクロウ」「オオジシギ」などのほか、当会のレンジャーがいる施設にちなんだ野鳥が描かれています。
日本野鳥の会の創立90周年を祝して、翡翠(かわせみ)をイメージしたセイコーのコラボウオッチが登場しました。
美しい羽色をコバルトブルーのグラデーションで表現した文字盤に、インデックスには金色に輝く翡翠のシルエット。鳥たちがのびのびとくらす、神秘的で豊かな自然がいつまでも続くよう願いを込めてデザインされたクロノグラフモデルです。
90周年を記念する事業として、これまで進めてきたチュウヒの保護活動を発展させ、2024年度より「チュウヒ保護プロジェクト」を開始いたしました。