三宅島の自然の魅力は、アカコッコなど限られた場所にしか生息していない野鳥や火山景観などがありますが、陸域だけにとどまりません。黒潮の影響を強く受け、暖かな海の中には美しいサンゴや色とりどりの海水魚が生息しています。「三宅島ふれあいセンターアカコッコ館」では1993年の開館以来、近くにある大きな潮だまり「長太郎池」で毎月1回の海水魚のモニタリング調査を続けています。
さらに、温帯域にありながら暖かな黒潮の影響を受ける三宅島には、伊豆諸島最大ともいわれる造礁サンゴの群集地があります。多くの生きものの住処となり、観光資源としてもその保全は重要です。こちらも専門家やボランティアダイバーと協力しながら毎年その状態を調べています。
今夏の三宅島周辺海域の高い海水温の影響を受け、多くの造礁サンゴが白化し、さらには死滅した。富賀浜では調査ライン上の造礁サンゴは23%程度となり大幅に減少した。さらに白化率が100%と、確認された生きているサンゴの全てが白化している状態であった。カタン崎においても調査ライン上の造礁サンゴは24%程と大幅に減少し、かつ白化率が89.4%と大部分が白化していた。
2024年リーフチェックの詳細はこちら
20回目となる三宅島でのリーフチェックを実施。富賀浜、カタン崎ともに昨年よりも微減したものの、過去平均より高い造礁サンゴの割合で健全な状態を維持(富賀浜69%、カタン崎43%)。ただし富賀浜では漁網くずなどの海洋ゴミも数カ所で確認した。
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19回目となる三宅島でのリーフチェックを実施。富賀浜、カタン崎ともに過去平均より高い造礁サンゴの割合(富賀浜74%、カタン崎47%)だった。一方、漁網くずなどの海洋ゴミも目立っていた。
2022年リーフチェックの詳細はこちら
富賀浜の造礁サンゴの割合は過去最高となった昨年より減少したものの、63%となり健全な状態を維持していた。また、今年も漁網くずなどの海洋ゴミを確認。カタン崎は海況不良のため未実施。
2021年リーフチェックの詳細はこちら
富賀浜の造礁サンゴの割合が過去最高となる82%を確認した。カタン崎では33%の割合となり3年連続の減少となったものの健全な状態を維持。富賀浜では昨年よりも多くの漁網くずなどの海洋ゴミを確認。
2020年リーフチェックの詳細はこちら
造礁サンゴの割合は富賀浜61%、カタン崎38%を確認した。富賀浜では昨年より減少となった。また、例年見られていない漁網クズなどの漂着ゴミを複数確認した。
2019年リーフチェックの詳細はこちら
富賀浜では造礁サンゴの割合が過去最高となる71%、カタン崎においても38%と造礁サンゴは健全な状態であった。
2018年リーフチェックの詳細はこちら
富賀浜では調査範囲の60%程度、カタン崎は44%程がサンゴに覆われ、ともに前回(富賀浜2016年、カタン崎2015年)よりも増加していた。
2017年リーフチェックの詳細はこちら
富賀浜では前回(2015年)よりも微減したものの、健全な状態を維持。カタン崎は海況不良により中止。
2016年リーフチェックの詳細はこちら
富賀浜では57%、カタン崎では36%の造礁サンゴの割合を記録。富賀浜では一年前の台風の影響による損壊が見られた箇所においても回復が見られた。
2014年リーフチェックの詳細はこちら
富賀浜ではテーブル状のサンゴを中心に、昨年(2012年)同様の造礁サンゴの割合を記録。低気圧や台風の波浪による物理的営力によってテーブル状サンゴが減少し、被覆状のサンゴが増加。カタン崎は海況不良により中止。
2013年リーフチェックの詳細はこちら
富賀浜では昨年(2011年)と比べると微減したもののテーブル状サンゴを中心に、50%程度が造礁サンゴに覆われていた。カタン崎においても40%以上が造礁サンゴに覆われ、良好な状態。
2012年リーフチェックの詳細はこちら
富賀浜ではテーブル状のサンゴを中心に、50%以上が造礁サンゴに覆われていた。オニヒトデと疑われる食害を1カ所確認したが、オニヒトデやサンゴ食の巻き貝は確認されず、オニヒトデがいたとしても数は多くないと考えられる。カタン崎においては帰島後の調査では最高の40%以上が造礁サンゴに覆われ、良好な状態にあった。
2011年リーフチェックの詳細はこちら
富賀浜ではここ数年同様、調査範囲の約60%以上がサンゴに覆われていた。しかしサンゴ食の巻貝による食害が例年より多く見られた。カタン崎においては、調査範囲の約30%以上がサンゴに覆われ、また多様な種類のサンゴが点在することが確認された。
2010年リーフチェックの詳細はこちら
富賀浜では昨年(2008年)と同様に、調査範囲の約60%以上がサンゴに覆われていた。またカタン崎においては多様な種類のサンゴが点在する群集が確認され、サンゴが増えていた。
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